JA埼玉厚生連 熊谷総合病院  
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臨床検査科

臨床検査とは、病気の原因を調べたり、治療の効果をみるために行われます。
臨床検査科では、①血液や尿などを採取してその中の成分を調べる検体検査、②心電図や脳波など患者様から直接の情報を得る生理機能検査、③病気の確定診断と本態解明を目的とする病理検査などを、20名の臨床検査技師が24時間体制(休日・夜間を含む)で、患者様がより良い診察が受けられる様、迅速かつ正確な高品質の検査データを担当医師に提供しています。

①検体検査

1)血液学検査
検査1

貧血や白血病・紫斑病などの血球に関する検査や、抗血栓薬(ワーファリンやヘパリンなど)の効果判定や、肺塞栓症・血友病などの血液凝固に関する検査を行っています。

2)生化学検査・免疫血清検査

血液や尿等を試料として、蛋白・酵素・脂質・糖・窒素・電解質などの生化学的成分を、全自動化学分析装置を中心に定量分析しています。
また、感染症・腫瘍マーカー・内分泌ホルモン等の検査も行っています。
レジオネラ菌・肺炎球菌の有無も、迅速に検査できます。

3)尿一般検査
検査2

血液以外の体液、つまり尿・便をはじめとし、胸水・腹水や髄液(ずいえき)・精液などを対象とした検査で、体の状態を知る一時関門的な検査です。
尿検査では蛋白・糖・潜血などの性状を調べる定性試験と、顕微鏡で細胞などを観察する尿沈渣があります。また、便中の血液や寄生虫の卵の有無や、胸水・腹水・髄液等の性状を調べる検査も行っています。

4)輸血検査
輸血

安全に輸血ができる様、血液型検査・不規則抗体スクリーニング検査・交差適合試験を行っています。また、より安全に輸血するため、患者様自身の血液を採取して保存したり、緊急時の出血・手術時の血液提供に対応するため。24時間体制で輸血用血液を管理しています。


5)細菌検査
細菌

喀痰・咽頭・鼻腔粘液・尿・便・膿・血液などを材料として、細菌の有無等を検査します。顕微鏡で菌の有無を見る塗抹染色検査、各種培地に塗りつけてふ卵器で発育させ、同定キット等を用いて菌名や性状を調べる培養同定検査、どんな抗菌薬が有効かを調べる薬剤感受性検査があります。
各種耐性菌や感染起因菌の報告を迅速に行っています。


②生理機能検査

心電図・呼吸機能・脳波・超音波など患者様の体で直接検査します。

1)心電図

不整脈・心筋梗塞・狭心症などを診断するうえで重要な検査です。

2)ホルター心電図

1日の心電図を記録する検査です。普段の生活や症状があるときの脈拍・心電図の変化を調べます。
不整脈や狭心症発作時の記録に有用です。

3)トレッドミル心電図

ベルトの上を歩いて、心臓に負担をかけた状態の心電図を調べます。

4)呼吸機能検査

生理1肺や気管支の機能を調べる検査です。
ぜんそく・肺線維症・肺気腫などを診断するのに有用な検査です。最近タバコ病と呼ばれている、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の早期発見にも有用とされています。

5)血圧脈波伝播速度

動脈硬化や血管の閉塞具合などを簡単に測定できるスクリーニング検査です。

6)脳波

頭皮に電極を装着し、脳内部の電気的活動を増幅して波形として記録します。脳に影響する可能性のある痙攣性障害、頭部外傷、脳腫瘍等を診断する上で役立ちます。意識消失や睡眠障害の原因を調べるためにも用いられます。
検査には40〜50分程度要します。(電極装着時間を含む)検査中は軽く目を閉じ、リラックスしてお受け下さい。小さなお子様の場合は、薬により寝た状態で検査するようになります。電極は専用のクリーム状のペーストで着けます。痛みを感じることはありません。覚醒時や睡眠時の安静脳波と、様々な刺激(開閉眼・深呼吸・光・音など)により負荷を与えた脳波を記録します。

7)新生児聴力スクリーニング検査(聴性脳幹反応)
生理2

新生児聴覚スクリーニング検査で、聴覚障害の早期発見に有用です。
人がささやく程度の音をきかせ、脳幹から聴覚反応を誘発します。
難聴がより早く発見できれば、治療とトレーニングによって言葉の遅れを最小限にすることができます。



③病理検査

病理検査は、直接患者様を診察するところではありませんので、あまり知られていない分野です。
でも「病理診断」は、最終診断として大きな役割を果たしています。
患者様の体の一部から採取された病変の組織や細胞を観察し、診断するのが病理診断です。そして、この病理診断を行う医師が、病理医です。


1)病理組織検査

病理組織診断には、治療方針を決めるために、胃・大腸・肺などの内視鏡検査を行った際に、病変の一部を摘み取ったり、皮膚や皮下組織にできたしこりなどをメスなどでとり、病変の診断をする生検組織診断があります。

病理1、2、3

また、手術で摘出された臓器の病変の大きさ・広がり・浸達度・他臓器への転移の有無などを調べ、治療の方針けっていに役立つ情報を臨床医に提供しています。
当院では、年間約3000件の病理組織診断が行われています。


2)細胞診検査

喀痰・尿・胸水・腹水・乳汁などに含まれる剥離細胞検査や、子宮膣部・子宮内膜や病変組織から採取された擦過物の検査や、乳腺・甲状腺・耳下腺・リンパ節などにできた腫瘤に針をさして採取する穿刺吸引細胞診などがあります。主にがん細胞の発見に用いられる検査です。
当院では、細胞検査士(サイトスクリーナー)2名でスクリーニング検査を行っており、日本臨床細胞学会施設認定病院となっています。
当院では、年間約6000件の細胞診検査が行われています。

3)その他病理検査

その他病理検査には、ご遺族の承諾を得て、病死された患者様のご遺体を解剖させていただく病理解剖があります。生前の診断が正しかったのか、治療は適切だったのか、死因は何か等の検討がなされます。